支援事例
車いすからの移乗で、脚にかかる荷重を減らす目的の手すり
車いすで利用できる広いトイレです。肘掛式の手すりと壁面の横手すりが着いていましたが、この環境では車いすからの移乗が困難になり、便器から壁面まで少し離れていたことを利用して、写真のような手すりを追加しました。
この手すりの特徴は、手すりの上に上半身をのせるように寄りかかること。車いすから完全に立ち上がるのではなく、上半身の重さを手すりにのせることで、下肢にかかる重さを軽減させて、お尻を浮かせやすくする目的で、このような形状を作りました。
改修前の手すりです。立位の安定を図る目的の高さでの施工だと思いますが、脚力低下の進行した時点では対応ができなくなってきたとのこと。その時々の身体状況で環境も変化させていくことが必要になります。
手すりは、現場で金物パーツを組み合わせて形状を作ったオリジナル。既存の手すりよりも低く、手前に張り出していることで、車いす座位から手すりの上に頭を移動させるような動作で、脚にかかる荷重を上肢に移動していきます。肘掛手すりを外すかどうか悩ましいところですが、この段階では残してあります。