支援事例

段差解消機を利用するためのデッキ

車いすでの屋内外の移動を容易にするための改修です。外からの出入りについては、段差が大きいためスロープではなく、段差解消機を利用しました。ただし、窓に直接段差解消機を設置すると、庭に大きくはみ出してしまうことから、窓から一旦デッキに出て、そこで方向を変えて段差解消機に乗り込む動線を作りました。デッキは、洗濯物を干したり、手軽に屋外の空気に触れることができるよう、すこし大き目にしました。また、デッキ下のコンクリートの部分(犬走り)は、車いすの通行に合わせ幅を拡大しています。

この改修をするうえで重要なのは、高さの設定です。通常はサッシのレール高さに合わせてデッキ高さを設定しますが、今回は床高さに合わせてデッキを設定し、サッシ部分の段差通行には写真のような溝を埋める工夫をしました。これは、使っている車いすとの関係で、段差の通過は極力無くしたほうが良いという判断によるものです。

デッキから見た段差の様子です。改修前は、奥の部屋は和室、今回畳を取り除き、フローリングとしました。手前の廊下は部屋とは約5?pの段差がありましたが、床をかさ上げして部屋と同じ高さにしました。デッキから段差なく部屋の中の移動が可能となりました。

一緒に作った手洗いです。車いすを利用する本人は使用しません。このスペースは改修前は収納でした。洗面台下の床にあるふたは、排水に接続されていて、訪問入浴サービスを受けるときには、移動浴槽からの排水を流すことができます。通常であれば、家の浴室まで排水ホースを引くのですが、近くに排水があることによって、サービススタッフが家の中を奥まで入らないでも済むというメリットがあります。